株式会社伍魚福 代表取締役社長
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地域・社会とのかかわりについて経営について2006.12.22(Fri)経営革新セミナー「経営革新を成功させる着眼点」
先日書いていました財団法人神戸市産業振興財団主催の経営革新セミナー(神戸市産業振興センター・15:00~18:00)へ出演してきました。12月の忙しい時期にもかかわらず、登録110名超と多数の方に参加いただきました。
兵庫県立大学経営学部専任講師の西井進剛先生からの基調講演「経営革新はビジネスモデル革新」の後、「既存ビジネスモデルの強化型」の事例として話をさせていただきました。
◎基調講演の中で学んだこと
ビジネスモデルの構成要素
(1)顧客への提供価値(伍魚福では、ハード商品+ソフト商品の提案によってお客様へメリットを与え続けること)
(2)対象市場(伍魚福では、スーパー、酒販店、一般消費者、観光客)
(3)組織能力(伍魚福では、協力工場のネットワークなど)
(4)競争戦略(伍魚福では、短いリードタイム、商品品質、品揃え)
(5)収益構造(伍魚福では、単価での差別化など)
(6)経営方針(顧客価値の創造によって収益を確保する)
この構成要素によって当社の現在のビジネスモデルを整理すると、大きくは次の4つに分類されます。
(1)酒販店・SM部門モデル
(2)神戸銘品部門モデル
(3)卸通販部門モデル
(4)消費者通販モデル
これに加え、当社は新たなモデルの構築に取り組んでいるところです。
当社の特徴は、「酒の肴」・「エンターテイニングフード」をベースに環境の変化に対応していろんなビジネスモデルを作ってきたということだと考えています。
一番売上比率の高い(1)の酒販店・SMモデルの中身の革新が当面の最重要課題です。今までの営業スタイルを分析し、各プロセスに分解して「見える化」と「適材適所」を実現したいと考えています。また、チルド珍味のノウハウを分析し、業態別の売れる売場作りを実現しなければなりません。
各モデルにそれぞれ改善の課題がありますが、その前提としてスピードの速い商品開発を続けなければなりません。さらにその前段階の課題としては、ビジネスモデルの革新のできる人材をいかに育てるかということだと考えています。実は一番難しい=時間のかかる課題かもしれませんが、これを実現できれば、誰にも真似のできないビジネスモデルが成立すると思っています。
コーディネータとしては、監査法人トーマツの公認会計士南方得男先生、シンポジウムでは(財)中小企業診断士協会兵庫県支部 常任理事の大森啓司先生にも的確なアドバイスや、話の整理をしていただきました。
一緒にパネラーとして出演された淡路市のミツ精機株式会社さんの三津千久磨代表取締役専務のお話も大変勉強になりました。こちらは大手企業の下請けに徹し、他の企業がやりたがらない「難しくて安い仕事」ばかりを請け負い、加工技術の改善をしていくことで他には真似のできない下請け企業となっておられます。航空機の機械系の部品やニットの編み機の部品など小ロットで短納期の仕事に進んで取り組んでこられたそうです。営業はいなくても仕事があるという当社にとってはうらやましいビジネスモデルを構築されていることに感銘を受けました。
最後の1時間は会場の方に記入いただいた質問を元にしたディスカッションでした。
いろんな視点での質問を頂き、あっという間に時間が過ぎてしまいました。
自分がセミナーに出演しながら、実は自分自身にとって得るものの多いセミナーでした。このような機会を与えていただいたことに感謝したいと思います。