株式会社伍魚福 代表取締役社長

くぎ煮資料室2008.05.15(Thu)昭和10年淡路・三原郡の漁獲高(昭和10年2月21日付神戸新聞)

こちらも神戸新聞から見つけました。

兵庫県三原郡、現在の南あわじ市(淡路島南部)の漁獲高の記事です。

神戸新聞
昭和10年2月21日(木)
第6面

——–以下引用————————–

漁獲高五十余万円
三原郡の昨年度分

昨(さく)年中の三原郡各浦(うら)における漁獲(ぎよくわく)高は五十万一千五百八十五円で前年に比(ひ)し三割(わり)の減少(げんせう)であるが沼島(しま)と灘(なだ)村は反対(はんたい)に豊漁(ぎょ)であつた、殊(こと)に復興(ふくこう)を案(あん)じられた沼島(しま)の如きは破壊漁船(はくわいぎよせん)七割(わり)、百五十隻(せき)が復旧(ふくきう)し滞(たい)納整理(せいり)にも大した支障(しせう)がなく順調(じゆんてう)に進(すゝ)んでゐる、なほ同郡漁獲(ぎよくわく)の主なるものは

鯛十万百円、鰮九万五千四百三十六円、イカナゴ九万一千九百六十四円、黒鯛三万二千六百五十五円、鯖一万一千九百十円、ボラ七千百八十八円その他

——–以上引用————————–
#旧字体の漢字は新字体に修正しています。カッコ内のふりがなは特記あるものを除き原文にふりがながついたものをそのまま転記しています。

この記事のまとめ
1.昭和9年の淡路、三原郡の漁獲高
  総合計501,585円
  内訳
  鯛 100,100円
  イワシ 95,436円
  イカナゴ 91,964円
  黒鯛 32,656円
  サバ 11,910円
  ボラ  7,188円
2.上記の漁獲高は昭和8年に比べて3割減であること。
3.イカナゴの漁獲高は全体の18.3%を占めていること。
4.何らかの災害で漁船が破壊されたが復旧が進んでいること。

イカナゴが当時から重要な魚であったことがわかります。