株式会社伍魚福 代表取締役社長

経営について読書メモ2009.07.11(Sat)「ビジネス・インサイト-創造の知とは何か」石井淳蔵著

元神戸大学大学院経営学研究科教授で、現在は流通科学大学の学長をされている石井淳蔵先生の最新の本です。

財団法人神戸ファッション協会の勉強会のコーディネーターを石井先生が務めておられます。
私もその勉強会に参加させていただいています。

「ビジネス・インサイト」とは新しいビジネスモデルが生まれるときに働く知のことだそうです。

冒頭に松下電工の会長(当時)であった三好俊夫さんの衝撃的な言葉が書かれています。

「強み伝いの経営は破綻する」

普通の感覚では、自社の強みを分析し、その強みを活かして伸ばしていこうとします。しかし、この考え方だけでよいとするならば経営者がいなくてもいい。

だから経営者は「跳ばないといけない」

この言葉と初めて出会ったのは、石井先生の講演の中でした。
経営者の仕事とは何か。
たとえ十分な情報や条件がそろわなくても、こちらへ跳ぶべきだとの決断を行い、新しいビジネスモデルをつくらねばならない。
改めてこの本でこれを思い出し、ページの余白に伍魚福の将来、ビジネスモデルについて書き込みをしました。

他にも石井先生のさまざまな経験、取材に基づく事例が満載で、先日の合宿の際には、今後の伍魚福の施策の参考にさせていただきました。

石井先生は今、流通科学大学の経営に携わっておられます。いわば、「経営する経営学者」なのです。
何度も読み返したい本の一冊となりました。