株式会社伍魚福 代表取締役社長
- ホーム>
- 社長ブログ|株式会社伍魚福 代表取締役社長 山中勧ブログ トップ>
- 第6回いかなごのくぎ煮文学賞・入選作品発表
くぎ煮資料室地域・社会とのかかわりについて経営について2017.04.20(Thu)第6回いかなごのくぎ煮文学賞・入選作品発表
第6回いかなごのくぎ煮文学賞の入選作品が発表されました。
伍魚福が事務局を務める、「いかなごのくぎ煮振興協会」の主催で5年前から始まったものです。
主催:いかなごのくぎ煮振興協会
後援:長田区、兵庫県教育委員会、神戸市教育委員会
協力:株式会社伍魚福、「食のまち神戸長田」推進委員会、株式会社ホームセンターアグロ、長田区内郵便局
特別審査委員長は、第1回目より、作家・俳人の三田完(みたかん)先生にお願いしています。
三田先生のプロフィールは次のとおりです。
1956年埼玉県出身。慶應義塾大学卒業。
2000年、「櫻川イワンの恋」で第80回オール讀物新人賞受賞。
2007年、「俳風三麗花」(文春文庫)で第137回直木賞候補。
近著に「俳魁」(角川書店)、「あしたのこころだ 小沢昭一的風景を巡る」(文藝春秋)、不機嫌な作詞家 阿久悠日記を読む(文藝春秋)など。
いかなごのくぎ煮との出会いは、2000年ごろ、作詞家の阿久悠氏からプレゼントされたこと。
今年は、沖縄県以外の46都道府県から2155もの作品が集まりました。
たくさんのご応募、ありがとうございました。
内訳は、俳句 298作品、川柳 1374作品、短歌 348作品、エッセイ 101作品、詩 34作品です。
事務局にて、全ての作品を読み込み、544作品が一次審査を通過。
三田先生に、グランプリ、準グランプリ、各部門特選を選んでいただきました。
三田先生、ありがとうございます!
いかなごのくぎ煮振興協会賞は、事務局を務める私が選ばせていただきました。
【グランプリ作品】
≪川柳≫
「くぎ煮以外 曲がったことは 嫌いです」
りのんぱさん(東京都江東区)37歳
【準グランプリ作品】
≪短歌≫
「あいうえお 習い始めた 一年生 くぎ煮並べて つ・く・しと書いた」
西田由里子さん(堺市南区)35歳
【郵便局賞作品】
≪エッセイ≫
「福島のコウナゴ(イカナゴ)」
佐藤茂男さん(福島県福島市)
【俳句特選】
「採れたての いかなごまさに 光の巣」
むらさき色布さん(横浜市磯子区)29歳
【短歌特選】
「ひとりでも 大丈夫だと 言う母に くぎ煮持たされ また見送られ」
橘孔雀さん(福井県福井市)52歳
【川柳特選】
「いかなごも キロの値段で 鯛に勝ち」
板垣光行さん(新潟県村上市)58歳
【エッセイ特選】
「春告魚」
義田知子さん(ニュージーランド)
【詩特選】
「いかなごのうた」
ふじたごうらこさん(岡山県)
【ジュニア部門グランプリ】
エッセイ「おてつだい」
てふてふさん(岐阜県岐阜市)高2
【ジュニア部門詩特選】
「優しさに包まれて」
黑沢侑夕さん(神戸市灘区)高2
【ジュニア部門俳句特選】
「亡き祖母の 影を追いかけ 炊く くぎ煮」
浅井菜々子さん(神戸市垂水区)高3
【ジュニア部門川柳特選】
「くぎ煮食べ くぎがはずれて 笑顔の子」
横溝惺哉さん(仙台市青葉区)小5
【ジュニア部門短歌特選】
「いかなごが みんなおじぎを しているよ 「いただきます」と ぼくもおじぎする」
横道玄さん(山口県光市)6歳
【いかなごのくぎ煮振興協会賞】
≪ 短歌 ≫
「アルミ箔の 落し蓋より 開いた穴の 数のみ湯気の 吹くくぎ煮鍋」
瀬戸内光さん(山口県光市)
≪ 川柳 ≫
「俺くぎ煮 錆びたナイフは 裕次郎」
ペー助さん(山口県岩国市)71歳
≪ 短歌 ≫
「冷蔵庫 ラップの上から 「りょうすけの」 母の書いた字 持って帰る用」
船引亮佑さん(東京都中野区)27歳
≪ 短歌連作21首 ≫
「くぎ煮への思い入れ ~妻奮闘の記録~」
大濱義弘さん(神戸市垂水区)73歳
≪ 短歌 ≫
「孫知らぬ 戦下のあの日も 我が母も ご馳走といい 食べたくぎ煮も」
成澤紀子さん(仙台市宮城野区)76歳
≪ 川柳 ≫
「このくぎ煮 忖度せずとも うまいなぁ」
だいちゃんZ!さん(堺市東区)41歳
≪ エッセイ ≫
「日本人になりました」
小林あみさん(川崎市宮前区)
≪ エッセイ ≫
「いかなご先輩」
中能茜さん(大阪市北区)
エッセイや詩、連作短歌などの全文、三田完先生の講評、推進協会賞の選評は、「くぎ煮.JP」でご覧いただけます。
過去5回の作品も掲載されています。
このブログを書くために改めて各作品を読み返しました。
いろんな地域から、いろんな人の、いろんな思いが伝わる、楽しい作品ばかりです。
今回のジュニア部門の短歌特選は、なんと6歳の男の子。
地域や応募者の多様性に「くぎ煮」という食文化の力を感じます。
この文学賞を登竜門として各分野(俳句・川柳・短歌・詩・エッセイ)の権威ある賞や、直木賞、芥川賞、本屋大賞、ノーベル賞作家が生まれたら楽しいな、なんて妄想をしています(笑)。
最初は「くぎ煮コンテスト」の第10回を盛り上げるためにスタートした「文学賞」でしたが、回を重ねるごとに内容も充実、文学賞単体でも継続するべき意義深いものになりました。
「くぎ煮」についての熱い思いを文字化し、将来に伝える。
文化の継承という意味も強く感じます。
過去6回の入選作品をまとめ、印刷物にすることも考えてみたいです。
本にまとめてもいいかもしれませんね。
来年も「いかなごのくぎ煮文学賞」は開催予定です。
後援・協力いただいた各組織の皆さん、審査いただいた三田先生、応募いただいた全ての皆さんに感謝です。
ありがとうございました!