株式会社伍魚福 代表取締役社長
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地域・社会とのかかわりについて経営について2023.10.06(Fri)「長田発・ようこそ先輩」(長田高校で授業)2023
「長田発 ようこそ先輩」という、卒業生を招いての高校2年生向けの授業の講師を務めさせていただきました。
お話しするのは、2010年、2014年、2020年に続いて4回目です。
前回の授業を聞いていただいた先生が今年の2年生の学年団、ようこそ先輩のご担当ということで、再びお声がけいただきました。
講師は全部で9名。
私が36回生で最年長。
他には建築家、家電メーカーの開発課長(以上42回生)、国家公務員(現在は民間に出向中・51回生)、大学の理系准教授(54回生)、小児科専門医、弁護士、公認会計士、製薬会社研究職(以上55回生)と多彩です。
前もってプロフィールを送ってあります。
これをもとに生徒の皆さんが2名を選び、本日の受講となります。
私の授業を選んでいただいた、6限38名、7限37名の皆さん、ありがとうございます。
黒板にホワイトボードのマグネットシートを貼ってもらってそこに投影。
プロジェクターの進化にもおどろかされました。
高校の1限は50分ですので、45分話して5分間の質疑応答。
今年も全員にクレドと「ピリ辛さきいか天」を配布させていただきました。
いつもながらスライド枚数が多いので、早口でカツカツな感じですが、途中少し笑いも取れて、高校時代ダジャレでスベりまくっていた先輩としてはとてもうれしかったです(笑)。
タイトルは「神戸で一番おもしろい会社を目指して〜経営者という仕事〜」。
「そもそも仕事とは何か」、「働くとは」、「クリエイティブな仕事とは」、自分の高校時代のエピソードや進路選択、仕事の選択などについてお話ししました。
居眠りをする生徒もほとんどおらず、私の学生時代よりも格段に優秀に進化した様子が伺えます。
同じ内容を2回やりますが、1回目順調にペースを刻めて油断したせいで、2回目はかなり後半駆け足になってしまいました。
質疑応答の時間をあまり取れませんでしたので、当日説明できなかった事前質問について、以下返答させていただきます。
<やりがいやご苦労、大切になさっていること>
Q:社長になるまでに、又は社長になってから、苦労したことはなんですか
A:1995年に入社し、翌年から営業部長になりましたが、毎年売上が下がっていきました。新しい販売チャネルの開発、卸通販システムの開発などで小刻みに変化対応して現在に至っています。当時は必死のパッチで対応していましたのであまり苦労とは感じませんでしたが。
また、先代社長との社長としての仕事の進め方の違いに関しては、なかなか理解してもらえませんでしたが、関西経営品質賞など外部の評価をいただくことで理解してもらうための一助になったのではないかと考えています。
Q:会社の経営に大切なことは何ですか?(人間関係、職種、収益、経営理念 等)
A:一番大切なのは、働くメンバー=人だと考えています。会社で働くメンバーがいるから、お客さまに価値のある商品やサービスを提供することができます。また、働くメンバーの豊かな人生のために、お客様に喜んでいただき、そのお駄賃をいただく必要があります。伍魚福版の「三方よし」=「伍魚福エンターテイニングスパイラル」のように全てがつながっているので、これをスパイラルアップさせていかねばなりません。
真ん中には経営理念があり、すべての関係するメンバーが同じ方向を向いて仕事ができるようにするのが私の仕事です。
Q:社長とは何ですか?
A:「郵便ポストが赤いのも電信柱が高いのも社長の責任」という言葉があります。一倉定という伝説のコンサルタントの方の言葉だそうですが、会社に関するすべての責任は社長にある。誰のせいにもできない仕事だと思っています。
会社を立ち上げさえすれば名乗れるので、簡単になれる役職だ、とも言えます。
Q:会社を立ち上げることにリスクは無いのですか
A:お客様に支持されなければ、存在することができませんので、支持されない商品やサービスの会社は大きなリスクがあると言えます。
お金を銀行から借りるときに、初めて保証人のハンコを押した時はちょっとビビりましたが、覚悟を問われているのだなと感じました。
会社の体力もそれなりについているので、今は個人としての保証は不要になっていますが、気持ちは変わりません。
<起業を目指す高校生に>
Q:起業したいと思う高校生がやるべきこと。どうしたら経営者に成長することが出来ますか。
A:強いニーズがあり、まだ市場にない(未充足な)商品・サービスを見つけることができるかに尽きると思います。洞察力、観察力を養い、なんでこうなっているのだろう、それはどんな理由なのかなどを突き詰めて考えられる力があれば、起業につながる消費者ニーズを発見できるのではないかと思います。
経営については、いろいろな人の話を聞いたり、本を読んだり、大学で勉強したりしながら、自分に向いた経営のやり方を見つけるしかないと思います。
Q:経営者になるためにはどんな学部を目指すといいですか?
A:私は経営者になるためには文系の方が、と思って文系を選択し、法学部に入りましたが、実はあまり関係なかったな、と感じます。自分が興味のある分野の勉強をすることで、専門性が養われると思います。ただし、経営をするためには、ある程度ゼネラリスト的な知識も必要だと思いますので、前問同様、自分に向いた経営のやり方を見つける必要があります。
Q:私は将来自分のお店(飲食店)を持ちたいと思いっています。その中で栄養系の学部、または経営学部どちらに行くか悩んでいるのですがアドバイスなどありましたら嬉しいです
A:お客様に喜ばれる飲食店とはなんでしょうか。何を売りにしたいでしょうか。
ミシュランの星をもらって・・・、というようなお店だったらどうでしょう。料理学校で学んで一流の店に就職してのれん分けが良さそうです。
食を通じて健康になることを突き詰めた店ならば、栄養系の学部が有利かもしれません。
反対にある程度の経験がある人ならできる仕組みを作ってお店のチェーン展開を目指すのであれば、経営系の学部がいいかもしれません。
どんなお店でも、働く人のマネジメントができなければなりません。
流行るお店にするためにはお店のデザインセンスも問われます。
いっぱい悩んで、自分なりの結論を見つけてください!
<ワークライフバランス>
Q:社長という立場で、休みなどの自由度はどうですか
A:なんでも自分でやらなければ気が済まない社長はとても忙しそうです。伍魚福はチームメンバーがそれぞれの部署でそれぞれの役割を果たしてくれていますので、私自身は比較的自由度が高い社長ではないかと思います。ただ、休みの日でも会社のこと、仕事のことを考えたりしますので、完全に割り切ることができないのは「文武不岐」と似ています。
Q:モチベーションを維持する方法や、時間のかからないリフレッシュ法はありますか?
A:自分なりの「おもしろい」を探し続けることで「おもしろい仕事」につながるのではないかと考えています。「難しいこと」にチャレンジしようとするときでも「時間がかかること」だと言い換えて、少しずつでも良いので取り掛かる、というような習慣づくりをするとよいと考えています。
リフレッシュ法は私としては、ランニングをしたり、美味しいものを食べたり、お酒を飲んだり、本を読んだり、SNSで伍魚福をエゴサーチしてお客様の生の声を目にしたり、カメラをいじったり・・・。
仕事以外はすべてリフレッシュ法なのかもしれません(笑)。
たくさんの質問、ありがとうございました!
生徒の皆さんの感想文を楽しみにしています。
設営いただいた長田高校、校長先生をはじめとする職員の皆さん、PTAの皆さんに感謝です。
ありがとうございました!