株式会社伍魚福 代表取締役社長

勉強メモ経営について2021.06.25(Fri)トヨタ方式の5S・カイゼン活動「最終報告会」

昨年7月からスタートした、「トヨタ方式の5S・カイゼン活動」、1クール目の「最終報告会」を開催しました。

トヨタ自動車とリクルートが共同出資した「株式会社OJTソリューションズ」さんの指導のもと、5S・カイゼンの考え方を学び、実践をしてきた成果の発表です。
推進メンバーはリアル参加、その他のメンバーはオンラインでの参加です。
興味を持っていただいている、協力工場2社にもオンラインでオブザーバー参加いただきました。
OJTソリューションズさんからは、1年間お世話になった高橋恵佐男トレーナーに加え、森戸正和専務取締役にご出席いただきました。

本社2階、本社3階、物流チルド・中2階、物流2・3階の4つのチームの1年間取り組んだ内容の報告です。

それぞれのチームから、昨年12月の中間報告会のあとに継続して取り組んだ「5Sのビフォー・アフターの紹介」、ムダ取りのための「問題解決取り組み報告」をしてもらいました。

各チームとも昨日までに実施内容をきちんとまとめ、リハーサルを済ませ、さらに修正を重ねた力作です。

説明もとてもわかりやすく、オブザーバー参加いただいた工場の皆さんにも好評でした。

我々は、この半年間、トヨタ方式の「問題解決の8ステップ」を学んできました。

Step 1 問題の明確化
1)仕事の目的を考える
2)仕事のあるべき姿を考える
3)現状を確認する
4)ギャップを明確にし、現状を問題と捉える

Step 2 現状把握
1)問題を層別し、絞り込む
2)取り組む問題を決める
3)プロセスを遡り、問題の発生箇所を特定する

Step 3 目標設定
1)定量的、具体的な目標を決める
2)あるべき姿の貢献度を確認する

Step 4 要因解析
1)多くの要因を洗い出す
2)なぜを繰り返し、絞り込む
3)真因を特定する

Step 5 対策立案
1)真因に対する対策案を洗い出す
2)効果的且つ効率的な対策に絞り込む
3)関係者との合意を形成する
4)具体的な実行計画をつくる

Step 6 対策実施
1)実行計画に基づいて、対策を実施する
2)関係者と進捗を共有する

Step 7 効果の確認
1)目標に対する結果とあるべき姿への貢献度を確認する
2)結果に応じてこれまでの取り組み過程を振り返る

Step 8 標準化
1)成功のしくみをつくり、定着させる
2)成功のしくみを横展する
3)残した問題の解決に着手する

各チームでそれぞれ「問題」を設定し、打合せ、カイゼンを進めてきました。

我々はつい「PDCAを回す」と簡単に口にします。
そして、Doから始める、という説もよく耳にします。
しかし、実はP(Plan)が最も重要なのです。

この8ステップでいうと
「Step 1 問題の明確化、Step 2 現状把握、Step 3 目標設定、Step 4 要因解析、Step 5 対策立案」までがPlanにあたります。
多くの場合、Step 4 要因解析の中の「真因の特定」が充分でなく、的外れな計画となり、結果が出ない、ということになっているのではないでしょうか。

実際に我々も問題解決の話し合いの中で、何度も「現状把握」に戻り、やり直しました。
このやり方を身につけることができれば、あらゆる部署、仕事でのカイゼンがスムーズにいくのではないかと体感しました。


スライドを使っての報告の後、各フロアを巡回しての現場報告です。
社内共有は別途動画で行います。

その後、会議室に戻り、高橋トレーナーからコメントをいただきました。

各チーム個別のアドバイスも。

今後に向けての3つの心がけ

①あるべき姿の視える化
☆誰が見ても正常・異常が判断できる→あるべき姿を明確に示す
1)良い状態を維持できる仕組みの継続
2)相互指摘と情報共有ができる職場づくり

②標準化
☆いつ・だれがやっても・繰り返し同じことができる
1)基本の徹底・・・困りごとややりにくい作業等の吸い上げと対策
2)高技能の伝承・・・スキルマップによる標準作業の評価と訓練

③自律・自走
☆決められたことがキチンと守り・守れる人と環境
1)めんどう見;率先垂範ができるリーダー
2)成功を体験;改善ができる人づくり

これから「自律・自走」での5S・カイゼン活動を継続していくにあたって、重要なポイントを共有いただきました。

次に森戸専務からの講評。

まず会社にも「四季(しき)」があるという話。
5S活動を通じて、「景色(けしき)」が変わるとメンバーの「意識(いしき)」が変わる。
メンバーの「意識」が変わるとリーダーの「見識(けんしき)」が変わる。
リーダーの「見識」が変わると「組織(そしき)」が変わる。

ムダ、とは「無駄」と書きますが、「駄」とは「駄賃」のこと。
お客様からその作業をして「お駄賃」をいただけるか、と考えてみよう、と教えていただきました。
ものすごくわかりやすいですね。
お客様からお駄賃をいただけない仕事は「無駄」。
そういう意識で、今後もムダ取りに取り組んでいきたいと思います。

トヨタ自動車でカイゼンを推進してこられた、高橋トレーナー、森戸専務ならではのわかりやすい説明がすばらしいです。
難しいことでも、簡単な言葉でわかりやすく、全員が納得できるように説明できるリーダーを目指したいです。

最後に私からコメントさせていただきました。

この1年間で、目に見えて会社が変わってきたということ。
「仕事を通じて人格の向上に喜びを感じるようにする」という経営理念の3番目の文章を体感できたと感じたこと。
改善基本精神十ヶ条を学んだが、今まではこの裏返しの状態でなかったかということ。
固定概念にとらわれ、できない理由ばかり説明、言い訳が多かったのではないか・・・。

「改善基本精神十ヶ条」

1.仕事のやり方の固定概念を捨てよ
2.できない理由の説明より、やる方法を考えよ
3.言い訳するな、現状をベストと考えるな
4.いい事はすぐやる、悪いことはすぐやめる
5.パーフェクトを求めるな、60点でよいから進めよ
6.誤りはその場ですぐ直せ
7.困らなければ “チエ” は出ない
8.真因追究は“なぜなぜ”を5回繰り返せ
9.1人の“ひらめき”より、3人の“チエ”を
10.改善は無限である

今後もこの十ヶ条を忘れず、自律・自走での推進をしていきたいです。

ご指導いただいた高橋トレーナー、ありがとうございました。
7月からはOJTソリューションズさんのサポートで第2クールに入ります。
引き続きよろしくお願いいたします。

5S推進メンバーの皆さん、各部署で協力いただいた皆さんに感謝です。
今後も継続してレベルを高めていきましょう。

TEAM GOGYOFUKUメンバー全員でさらに良い状態を目指して努力を続けます。