株式会社伍魚福 代表取締役社長
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勉強メモ地域・社会とのかかわりについて経営について2010.03.31(Wed)日本理化学工業(株)会長大山泰弘さん講演会
「いきいきと働く職場作り!
~知的障がい者とともに歩んだ経営者人生~」
と題した講演を聞かせて頂きました。
日本理化学工業株式会社はチョーク(白墨)の国内シェア35.08%のトップ企業です。
法政大学教授の坂本光司さんの著書「日本でいちばん大切にしたい会社」にも取り上げられたことで、日本中に感動を与えた素晴らしい企業です。
驚くべきことに社員73名中53名が知的障がい者の方だそうです。
きっかけは昭和34年、近くの施設の先生が訪ねてこられたことから始まります。
有名な話ですので詳しくは書きませんが、2名の知的障がい者の女生徒を「職場体験」として2週間受け入れたことが全ての始まりです。
研修期間中、昼休みを示すチャイムも理解できないまま、熱心に仕事をする2人の姿を目の当たりにした当時の会社の従業員の皆さんから「是非採用してあげてください」との申し入れがあり、採用することになりました。
彼女たちはなぜ働きたいのだろう?施設にいたほうが幸せではないのか?
そのような疑問を持っておられたときに、ある禅僧の話を聞かれたそうです。
人間はどんな人でも幸せを求める。
幸せとは、①人に愛されること、②人にほめられること、③人の役に立つこと、④人に必要とされることである。
このうち、②人にほめられること、③人の役に立つこと、、④人に必要とされること、は施設では得られない。企業(で働くこと)こそが人間を幸せにするのだ。
我々健常者にとってもこれは同じことがいえるでしょう。
働ける幸せに感謝しなければなりません。
大山さんは、視察されたベルギーの福祉制度を日本にも導入したいとおっしゃっています。
ベルギーでは、行政が賃金を負担し、障がい者の方が一般の企業で働くという制度があるそうです。
障がい者の方が施設で一生過ごした場合にかかる経費は、年間500万円くらいになるそうです。これに対して、企業で働くことで、賃金分を行政が負担し、障がい者の方も自立する。
働くことで「幸せ」を感じることができ、リハビリにもなる。
「三方一両得」の制度であると私も思います。
人のために動くと書いて「働く」と書きます。
人の役に立たなければ働くとはいえない。
この「働」という漢字は日本でできた漢字「国字」です。
勤労を尊ぶ国民だからこそ出来た漢字である。
そう大山さんはおっしゃいます。
日々の仕事を大切に行ない、関係する皆さんのお役に立つこと。
働くことの出来る幸せに感謝。
努力を続けていかなければなりません。