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プレスリリース
2021.04.28「第10回 いかなごのくぎ煮文学賞」の入賞作品を決定しました
いかなごのくぎ煮振興協会(事務局・株式会社伍魚福)は第「10回 いかなごのくぎ煮文学賞」の入賞作品を決定しました。くぎ煮への〝熱い思い〟を込めた俳句、短歌、川柳、詩、エッセイなど、過去最多の3545点の応募があり、特別審査委員長の作家・俳人の三田完氏の選考により、グランプリなど各賞を決定しました。
ジュニア部門は高校生以下の作品、郵便局賞は封書、ハガキによる応募作品が対象です。
入賞作品はいかなごのくぎ煮振興協会ホームページ「くぎ煮.jp」に、三田氏の講評とともに掲載します。
【グランプリ】
詩 : 春の定期便 三郎 様(千葉県・男性・71歳)
三田完特別審査委員長講評:亡くなった母親の遺した大学ノート─その記述を読みながら、過去のあれこれが息子の胸中に巡ります。きれいごとではすまぬの葛藤があったかつての日々。そして今、通夜の席で息子は恩讐を超えた思いを抱きます。春になると母から届いたくぎ煮の思い出とともに。
【準グランプリ】
エッセイ:母のくぎ煮 チェミ〈1985〉 様(埼玉県・男性・35歳)
【郵便局賞】
短歌 : いかなごの くぎ煮送りて はげまさん コロナ禍一人 暮らす息子に
粟野和美 様(福井県・男性・73歳)
【各部門特選】
俳句:腰で持つ鮊子の鍋母若し 関とし江 様(埼玉県・女性・75歳)
短歌:タッパーのくぎ煮つまめば想い出す手首に輪ゴム巻いてた母を
洒落 様(兵庫県・男性・58歳)
川柳:母さんのくぎ煮一年予約待ち あーさまま 様(大阪府・女性・62歳)
詩:くぎ煮の缶詰 中原賢治 様(岐阜県・男性・67歳)
エッセイ:おにぎり 1年目のくぎ煮 様(兵庫県・女性・30歳)
【いかなごのくぎ煮振興協会賞】
俳句:北斗星向き変わるまで釘煮煮る 齋藤俊幸 様(長野県・男性・63歳)
川柳:カモメから逃れくぎ煮になりました 増田敏夫 様(岡山県・男性・81歳)
エッセイ:春のお届け 大福ママ 様(大阪府・女性・57歳)
エッセイ:くぎ煮を見れば思い出す おたんこナース 様(兵庫県・女性・44歳)
エッセイ:名物にうまいものあり?! 仲川浩 様(愛知県・男性・60歳)
詩:あんた、これ好きやったやろ 嶋田隆之 様(兵庫県・男性・59歳)
詩:さん数 げんき 様(埼玉県・男性・小2)
詩:いかなごのおもいで 森美翠 様(兵庫県・女性・中3)
《ジュニア部門》
【グランプリ】
詩 : ふりょう やきいも 様(兵庫県・女性・小5)
【準グランプリ】
エッセイ:母の「酔えん」 まりっぺ 様(埼玉県・女性・高2)
【特選】
短歌:できたての春の光をありったけ集めいかなごぷるりと舌へ
横溝麻志穂 様(宮城県・女性・高1)
《三田完特別審査委員長総評》
10回目を迎えた文学賞、3545篇とこれまでで最多の応募がありました。応募数が多いだけでなく、作品のレベルも上がって、本格的な文学賞になってきた印象があります。
今回はとりわけ詩部門とエッセイ部門に秀作が多く、審査していて目移りがするほどでした。
また、働く女性の作品が眼を惹きました。新型コロナウィルスのせいで在宅時間が増え、不漁のイカナゴに思いを馳せる時間が増えた、ということでしょうか。ジュニア部門への応募も頼もしいかぎりです。
たくさんの方たちが応募してくださったくぎ煮の世界─そこには、春光に潑剌と映える稚魚(しんこ)の輝きとともに、ほどよく苦味や硬さのある成魚(ふるせ)の味わいもあります。
【三田完(みた・かん)氏略歴】
作家、俳人。1956年埼玉県出身。慶應義塾大卒。2000年『櫻川イワンの恋』で第80回オール讀物新人賞受賞。2007年『俳風三麗花』(文春文庫)で第137回直木賞候補。近著に『不機嫌な作詞家 阿久悠日記を読む』(文藝春秋)、『鵺』(KADOKAWA)など。いかなごのくぎ煮との出会いは、2000年ごろ、作詞家の故阿久悠氏からプレゼントされたこと。
「第10回 いかなごのくぎ煮文学賞」――――――――――――――――――――――――――――
主 催:いかなごのくぎ煮振興協会
後 援:神戸市、兵庫県教育委員会、神戸市教育委員会
協 力:株式会社伍魚福、長田区内郵便局、株式会社ホームセンターアグロ、「食のまち神戸長田」推進委員会
募集期間:2021年3月1日~3月31日
<本件に関するお問い合わせ先>
株式会社伍魚福 広報担当 佐久間史信
〒653-0051 神戸市長田区野田町8-5-14 TEL : 078-731-5735 FAX : 078-734-0772
E-mail : mk@gogyofuku.co.jp